ウォータークーラーは一昔前まで様々な場所で見かけましたが、今ではウォーターサーバーが主流になり数がだんだん減ってきました。そのため、ウォータークーラーの処分を検討している方も多くいらっしゃいます。しかし、実は素材自体が少し特殊で、簡単に捨てることが出来ません。
この記事では、そんなウォータークーラーの正しい処分方法をご紹介致します。
目次
ウォータークーラーは粗大ごみとして処分ができない
ウォータークーラーを処分したいと思った時、まず真っ先に思い浮かぶのが粗大ごみとしての回収です。多くの方が「大きいものだから粗大ごみで出せばいい」と思っているかもしれません。
しかし、ウォータークーラーは粗大ごみで回収することはできません。その理由は「フロン」です。このフロンガスは、法律により大気中に放出するのが禁止になっています。大気流出させてしまう事で、オゾン層の破壊に繋がってしまいます。そのため、自治体での処分ではなく、許可を受けた専門業者によって正しく破壊処理をしてもらう必要があります。
フロン回収・破壊法について解説
まず、フロンについて少しご紹介します。このフロンガスは科学的に安定した性質で扱いやすさがあります。フロンはウォータークーラーだけではなく、冷蔵庫やエアコンなど身近な電化製品にも使用されています。しかし、大気中に流出してしまう事でオゾン層の破壊、地球温暖化などの原因にもなります。フロンを正しく破壊するためには「第一種フロン類充塡回収業者登録等通知書」を保有している業者に依頼する必要があります。
フロンの回収から無害化までの流れは、まずウォータークーラーなどのフロンが使用されている製品の整備・廃棄時にフロン回収を業者に依頼します。フロンの回収業者は全国でおよそ約3万軒あるとされています。その後、回収したフロンを破壊業者に委託し無害化します。フロン類破壊業者は全国でおよそ70軒程度とかなり少ない数です。
ウォータークーラーの処分方法
ここからは、ウォータークーラーの処分方法をご紹介致します。先ほども触れたように、ウォータークーラーは粗大ごみとしての処分が出来ないため、方法は限られてしまいます。それぞれの方法について詳しくご紹介致しますので、しっかりと内容を把握しておきましょう。
専門業者に撤去を依頼
まず一番一般的な方法と言えるのが、専門業者に撤去をお願いするという方法になります。専門業者とは、ガスや電気などの施工を行っている業者の事です。マンションや施設などでは、ウォータークーラーが備え付けられている場合も多くあります。その際、直接契約を行っている業者に撤去を依頼することが出来ます。ここで注意しなければいけないのが規模によって変動する料金です。依頼する場合、しっかり見積もりを出してもらうようにして下さい。直接契約を行っている業者以外にも何社かの見積もりを比較することで、適正価格を見極めることもできます。
買い替え時に購入先にて撤去を依頼
処分するだけでなく新しく購入し付け替えるという場合、新しいウォータークーラーを購入するお店で既設品の撤去をお願いすることが出来ます。全てのお店で行えるわけではありませんが、大体の店舗で受付してくれます。しかし、あくまでも買い替えをする時に一緒に撤去というのが条件になります。そのため、「撤去だけを依頼したい」という場合は難しい場合がありますので一度問い合わせをしてみてください。
不用品回収業者に依頼
不用品回収業者に依頼することで、すぐに処分をすることが可能になります。これまでに紹介した業者の場合、撤去してもらうまでに数日、もしくは数週間程度待つこともあります。そのため、「すぐに回収してほしい」「今すぐどうにかしたい」という場合には、不用品回収業者が一番都合が良くなります。
不用品回収業者は基本的に24時間受付してくれますし、回収にもあまり時間の制限がありませんので、仕事が忙しくて朝の時間や夜遅い時間に依頼したいという方にはオススメの方法となります。
ウォータークーラーを処分する上でのポイント
ウォータークーラーを処分するために意識して注意すべきポイントがあります。このポイントを必ず把握し、正しく処分を行ってください。
処分費用に相場価格を確認しておく
ウォータークーラーの処分費用について、相場価格の確認をしておきましょう。ウォータークーラーの処分費用は規模や個数、大きさなど様々な項目から算出されますので、一般的な費用の相場がありません。そのため、前述でも触れましたが必ず依頼する際には複数の業者に見積もりを依頼してください。見積もりを出してもらうのは、専門業者のみならず、不用品回収業者も含まれます。ここをしっかりしておかなければ、適正価格での処分が出来なくなってしまいます。
第一種フロン類充填回収業登録等通知書をもっている業者か確認
フロンの回収を行えるのは、第一種フロン類充填回収業登録等通知書を持っている業者のみになります。先ほどもお伝えした通り、これを保有している業者は全国でおよそ3万件です。依頼する際は、業者がこの資格を保有しているかどうかをしっかり確認してください。特に不用品回収業者の場合、こうした資格がないにもかかわらずフロン回収を行っている業者もあります。
その場合、不法投棄をするなどして環境破壊を促進してしまう可能性が高まります。かなり悪質な業者の場合、信用させるために資格を偽装して提示する事もあるため、必ず事前に業者に対してしっかりと情報を収集し、信頼できるか、利用した方の口コミ評価はどの程度なのかなどをしっかり確認しておきましょう。
まとめ
- 設備施工専門業者に依頼をする
- 買い替えと同時に撤去を依頼する
- 不用品回収業者に依頼しすぐに処分してもらう
ウォータークーラーの処分はこの3つのパターンから選びます。まずは業者に関する情報を様々な角度から集め、信頼できる相手かどうかを確認しましょう。また、ここでご紹介した注意点は必ず意識しておくようにして下さい。
適正で地球に優しい方法で処分が出来るように心がけていきましょう。