太陽光パネルは一昔前から一般的に普及しつつあり、太陽光パネルの寿命が一般的に20年、長くて30年とされているため、これから太陽光パネルの処分を考えるという方も少なくないでしょう。
いざ処分することになった時に迷わないようにするため、この記事で正しい処分方法をしっかり把握しておきましょう。
目次
太陽光パネルは産業廃棄物扱い
「自分で処分したらダメなの?」と疑問を抱える方もいるかもしれません。太陽光パネルの処分は、基本的には産業廃棄物としての処分方法になりますが、自治体によりその方法は異なります。また、なぜ処分するのか?という理由によっても変わりますので、よく把握しておいてください。
故障などによる買い替えの場合
経年劣化によって買い替えをする場合、基本的には修理を請け負った業者が処分を行います。
住宅の解体や建て替えの場合
こちらも上記と同様に、依頼した業者が処分を行います。
破損や落下の場合
自然災害での破損や落下は一般ごみとしての処分が出来ます。
太陽光パネルの処分方法
一般的とされる処分方法についてご紹介致します。
産業廃棄物処理業者に依頼
個人で処分を行う場合、方法を少しでも間違えてしまうと、場合によっては法律違反になることがあります。産業廃棄物の処理業者はその道のプロですので、安全・安心に処理を行うことができます。買い替えの場合や家の建て替えによる撤去の場合は、業者に依頼することになるので、個人で何かを行う手間はありませんが、自然災害などで破損してしまったり落下してしまった場合は、一般ごみとして自ら処分する必要があります。
産業廃棄物を処理できる業者は、自治体から許可を受けている業者のみです。依頼する前に、きちんと許可をとっている業者なのかを環境省のサイト、自治体ホームページなどで必ずチェックしてください。
太陽光パネルの撤去方法
次に、正しい撤去・処分方法をご紹介致します。
販売店に依頼
処分方法の1つとしてあげられるのが、販売店に依頼するという方法です。販売店側で産業廃棄物処理業者に委託する場合や、直接販売店側が撤去を行ってくれるという場合もあります。破損などもなくまだ活用できるものであれば、販売店によっては買取を行ってくれるケースもあります。買い替えの際はまず販売店に確認し、情報を詳しく把握しておくことが肝心です。
施工会社に問い合わせる
施工会社の場合、建て替えや解体時に撤去・回収を依頼できるのか、施工内容に含まれているのかなど事前に問い合わせてみて下さい。また、撤去のみの際にも問い合わせてみるといいでしょう。施工会社によっては、他の施工とセットでしか請け負えないという事もありますが、撤去のみでも依頼できる会社ももちろんあります。その際はどのように依頼すればいいのか、どういった手順で撤去・回収・廃棄してくれるのかしっかり確認することが大切です。
専門業者に依頼
太陽光パネル専門業者には、撤去・処分まで一貫して依頼する事ができます。太陽光パネルの設置を依頼しておらず撤去のみの依頼でも問題ありません。まずは業者を見つけ、問い合わせをしてから依頼業者を決めるようにして下さい。
太陽光パネルを処分する上でのポイント
処分する際に注意すべきポイントというものがあります。その中でも特に重要なポイントを3つご紹介致します。一般ごみとは異なりますので、特に注意し意識を高めつつ処分しなければいけません。失敗しないためにも、このポイントはよく理解しておいて下さい。
絶対に自分で撤去してはいけない
記事の冒頭で「破損や落下の場合、一般ごみとしての処分が可能」というお話をしました。しかし太陽光パネルは個人が処分する場合、一般ごみとして正しく処分しなければ法律違反になることがあります。また、太陽光パネルは鉛、セレン、カドミウムなどの有害物質を含んでいますので、非常に危険です。
さらに、太陽光パネルは漏電しショートするリスクもあります。専門知識を持っていない一般の方が処分する場合、こうした危険を回避できず思わぬ事故に繋がります。そのため、処分は必ず適切な取扱方法を深く理解しているプロに依頼することをオススメします。
廃棄にかかる費用を把握しておく
太陽光パネルの処分には様々な費用が発生します。費用の内訳としては「撤去費用」「運搬・廃棄費用」の2つと思われがちですが、太陽光パネルは屋根についている場合がほとんどです。そのため「足場費用」も必要になり、基本はこの3つが最低限必要な費用となります。平均的な費用として、撤去費用が10万円程度、運搬・廃棄費用が5万円程度とされています。そこに足場費用などが加われば平均的な相場としては20万円前後となります。依頼する業者によって価格帯は変わりますので、よくチェックしておくようにして下さい。
長く使う為の定期点検・メンテナンスも視野に入れる
太陽光パネルの平均寿命は20年、長くて30年となります。特に配線の劣化による断線や腐食などで太陽光パネルが使用できなくなるケースが多いです。そのため少しでも長く使えるよう定期的にメンテナンスを行うことも視野にいれて下さい。
定期点検やメンテナンスの作業も、自分で行うことは危険なのでプロに依頼することをオススメします。
まとめ
太陽光パネルが普及した年から考えると、あと数十年程度で多くの太陽光パネルは寿命を迎えます。メンテナンスを行い長く活用しつつ、少しづつ撤去費用を貯めていきましょう。
いざ撤去・回収を依頼する場合、「お金が無いからできない」となると、使えない太陽光パネルをそのまま放置することになってしまいます。
正しく安全に処分するためにも、準備を徹底し様々な情報を収集しておくことが大切です。